カネマラ考

先日、万次郎君から貢がれた一本。

名は「カネマラ」。アイリッシュ・ウイスキーだという。

アイリッシュといえば、ジェムソンやバスカーが定番で、飲み口も軽やかで陽気。

だがこのカネマラ、どうも「ピート香」があるらしい。

アイルランドにもそんな癖者がいたのか、と少し胸がざわつく。

ピート香といえば、アイラ島のラフロイグ、ボウモア、アードベッグ。

泥炭と潮の混ざった、あの独特の“湿った男の香り”

筆者もラフロイグは常備しているが、アイルランドの風がどんな匂いを連れてくるのか、興味深かった。

ひと口、口に含む。

おや。ラフロイグのような海の荒々しさはない。

代わりに、草原の向こうからふっと吹くような、柔らかく甘いピート香が鼻を抜ける。

派手さはないが、なんとも上品。

シングルモルトの純粋さが、しみじみと体に染みる。

万次郎商会からの貢ぎ物としては、あのディーコンに続く第2弾。やるじゃないか、万次郎。君は一滴も飲まないのに。

この調子で第3弾も、気が向いたらでいい。

いや、できれば年内に頼む。寒くなる前にね🥳