17時過ぎ。
耳元でささやく男。それは、キャバクラに1000万円を投じた男―通称 C1000部長 である。
「金太郎君、俺は全国のブロックの会議に全て出て疲れた。慰労してはくれまいか。金はオレが出すから」
慰労してくれと言いながら、金は出すという謎の構図。だが、こういう時は深く考えないのが社会人の作法である。
「殿様の顔色をうかがい続けて、さぞやお疲れのことでしょう。行きましょう。」
ということで、向かった先は 田町駅から最も近い謙徳そば屋。仕事終わりの会社員が吸い込まれていく。ここも立派な老舗になった。

卓上には次々と、居酒屋の王道メニューが並ぶ。






飛び抜けた何かがあるわけではない。しかし、この手の店に求めるものは奇跡ではなく安定である。
揚げ物はサクッと、焼き物は無難にうまい。
酒が進むには十分すぎる布陣。
すると、酒が回るにつれて C1000部長のボルテージが上昇。
全国会議の愚痴から、病気自慢、そしてなぜか昔話へと話題は転がり、店内に響くのは終始 ギャハハ という豪快な笑い声。
全国を飛び回って疲れた男の慰労会は、結局のところ、ただの 大騒ぎ飲み会 になったのであった。
めでたし、めでたし🍶